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【日刊☆こよみのページ】(かわうそ@暦) [etc.]

□広島と長崎
 今年も広島原爆の日と、長崎原爆の日が近づいてきました。 ・ 8/6午前 8時、 B29爆撃機エノラ・ゲイ号が広島市上空に原子爆弾リトルボーイを投下した。実戦に使用された最初の原子爆弾であった。 ・ 8/9午前11時、 B29爆撃機ボックスカー号が長崎市上空に原子爆弾ファットマンを投下した。実戦に使用された二番目の原子爆弾であった。 8/6,8/9の記念日データにはよく似た記述が続きます。記念日は何か特別なことがあったことを忘れないように暦の上に記された日です。記念日の多くは、目出度いことで占められます。人間誰しも目出度い事柄が起こった過去を思い出し、その事柄が起こったことを感謝するとともに、事柄が起こった時と同じように祝うことで再びそうした目出度い事柄を招来しようとするからでしょう。この一方で、少数ながらつらい思い出の日も記念日のリストの中には含まれています。前者の記念日を「正の記念日」だとすれば後者は「負の記念日」といえるかもしれません。正の記念日は、思い出したい記念日でしょうから記念日リストに載るのは当然です、出来れば思い出したくない負の記念日がリストに残るのは、思い出したくない日ではあっても、思い出さなくてはならないという正の記念日以上に強い意味があるからだと思えます。正の記念日が生まれるのは自然な感情の発露で、負の記念日は理性によって生まれるともいえるかもしれません。 8/6,8/9はそうした、負の記念日といえるでしょう。広島への原爆投下では14万人が、長崎への原爆投下では7万4千人がその日のうちに死亡。原爆症等でその後亡くなった方も含めればこの倍以上の方々が亡くなっています。この原爆投下の年からすでに66年。人間でいえば 2世代から 3世代分の年月が経過しています。人間一人一人の記憶はそれを引き継ぐことが出来ませんから、 2世代 3世代分の歳月が過ぎ去る間に、そうした個人の記憶は失われて行きます。一人一人の記憶が失われて行く中、それでも人間全体の記憶の中からは消し去ってはならない日として、年ごとにその日を確認する日なのかもしれません。(『2011/08/05 号 (No.1770)』の抜粋文)


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