【朧】(おぼろ) [かわうそ@暦]
1.はっきりしないさま。ほのかなさま。薄く曇るさま。ぼんやり。ほんのり。
朦朧(もうろう)。春の季語。
2.エビ・タイ・ヒラメなどの肉をすりつぶし味をつけて炒った食品。でんぶ。そぼろ。
3.「おぼろこぶ」の略。
4.「おぼろどうふ」の略。
5.「おぼろまんじゅう」の略。 《広辞苑・第六版(用例は省略)》
「朧」といえば、朧月(おぼろづき)とか朧夜(おぼろよ)という使い方が浮かびます。いずれも夜の情景です。また朧朧(ろうろう)と言えば、ぼんやりと明るいといった様子を表す言葉。明るいといってもそれは昼の明るさではなく、夕暮れ後の仄かに残った明るさという印象を受ける言葉です。こんなぼんやりとした光、ほんのりとした明かるさを表す「朧」という言葉は、夏でも秋でも冬でもなく、春に合う言葉のようです。霞み、朧と言えばそれだけで春が連想できますが、これを春の霧、春の夜の霧と言い換えられたら興ざめしてしまいます。朧と言う言葉は一つの意味を伝えるだけでなく、その言葉の意味の周囲の情景まで伝えてくれる言葉です。それはそうと、「朧」の項目の広辞苑の説明、最初のもの以外はみんな食べ物ばかりが並んでいます。広辞苑を編集した諸氏は意外に食いしん坊なのかも。表に出ない編集諸氏の姿が朧気に浮かんだ気がします。これはまあ、余計な話ですけれど。(『2018/04/03 号 (No.4203)』の抜粋文)
2018-04-03 14:30
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