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神嘗祭(かんなめさい) [かわうそ@暦]

□神嘗祭(かんなめさい)
 本日 10/17は伊勢神宮において神嘗祭(かんなめさい・かんにえのまつり・しんじょうさい)が行われる日です。昭和22年までは祭日の一つでもありましたが、伊勢神宮と皇室の行事となっています。

◇神嘗祭とは
 神嘗祭とはその年の新穀を大御饌(おおみけ)として伊勢の大御神(天照大神)に奉る伊勢神宮の祭儀です。現在では、毎年10月15~16日に豊受大神宮(外宮)で、16~17日に皇大神宮(内宮)で新穀を供進します。この時、天皇の勅使(例幣使)が幣帛(へいはく)を奉納します。また、皇居においても、10月17日には親祭、伊勢神宮を遥拝する祭儀が行われます。この説明からも解るとおり、その年の収穫を神に捧げる行事ですが、伊勢神宮にとってはそれだけではなく、この祭りにあわせて祭器道具や神官の装束などを一新します。このため、「神宮の正月」とも呼ばれます。伊勢神宮といえば20年に一度式年遷宮(しきねんせんぐう)が行われますがこの式年遷宮の最初に行われるのが大神嘗祭。普通の神嘗祭では祭器道具を替え、20年に一度は宮まで立て替えます。こうして見ると神嘗祭は式年遷宮の小規模版と考えることができそうです。過ぎ去ったその年(旧年)の収穫を神;捧げることで、次の年(新年)の作物の豊作を祈るということで考えると、こうした生産と収穫のサイクル、生命のサイクルの起点と考えることができそうです。伊勢神宮の主神が太陽神、天照大神ですから「年」のサイクルを司るという点ではまさに理想的です。

◇神様の新年と人間の新年?
 神嘗祭と非常によく似た行事がもう一つあります。神嘗祭から一月ほど遅れて行われる新嘗祭がそれです。新嘗祭は神嘗祭同様、神宮と宮中の行事ですが、この日はまた「勤労感謝の日」という形で祝日ともなっています(ちなみに、「勤労感謝」とありますが、勤労の結果得られる糧に感謝という意味合いがありますから、この祝日は名前を変えた新嘗祭と言えなくもないでしょう)。この日は、同じくその年の収穫物を神に捧げると共に天皇もまたこれを食すとされています。神だけでなく天皇もこれを食すという点で、人間の一年のサイクルの開始点と考えられそうです。ともあれ、一年というサイクルを作物の成長とその結果としての収穫という観点から眺めた時、神嘗祭はその区切りの行事の一つと考えることができます。こんな日には、いつも当たり前のようにいただいているご飯に、一年という歳月の流れと、神様からいただいた恵みを感じ、じっくりと味わってみるのもよいかもしれませんね。(「2018/10/17 号 (No.4400)」の抜粋文)

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