夏至と日照時間 [かわうそ@暦]
□夏至と日照時間
明日は一年で一番昼の長い夏至。この時期のことを「日永(ひなが)」などともいいます。しかし、こんなに日(昼)が長いはずの夏至の頃なのに、その元になる太陽はなんだか影が薄い。太陽なのに影が薄いって、なんかおかしな話ですけれど。ともあれ、本日は影の薄い夏至の頃の太陽の光の当たる時間の話です。
◇日照時間と可照時間
「日(昼)が長い」ということは、太陽が照っている時間の長さですよね。お日様が照っている時間を日照時間といいます。ただこれは、昼(日が昇ってから沈むまで)の時間とは違います。日照は
「日照」とは直射光の直達日射量が120W/m2以上ある状態
と定義されています。ちょっと難しい感じですが、平たくいえば、ちゃんと日が照っていて直射日光が地上まで届いている時間といえそうです。つまり昼の時間であっても、曇りや雨では日照には数えられないということです。日照時間は実際に測ってみないとわからない時間なのです。Web こよみのページには「日出没計算」というページがあります(※ http://koyomi8.com/sub/sunrise.htm )このためでしょうか、「今年の 6月の日照時間を教えて下さい」なんていう質問が舞い込みます。ですが、この質問にはこよみのページは答えられません。なぜなら、日照時間とは測ってみないとわからないものだからです。ちなみに、先に書いた「日出没計算」では、日の出から日没までの時間は計算出来ます(Web こよみのページの件のページでは、この時間を「昼時間」と呼んでいます)。この「昼時間」でいえば、明日2019/06/22の東京の昼時間は14時間35分。おお、確かに夏至の昼は長い!話がそれてしまいましたのでこの辺で話を元に戻します。日照時間は計らないとわからないものですが、もし雲が無かったとしたらどれだけの日照時間が得られるかという、言うなれば日照時間の最大の時間を「可照時間」といいます。可照時間は、日の出から日没までの時間とはちょっとだけ定義が違うのですが、年月日と場所(経緯度)の情報さえあれば計算が可能な時間です。Web こよみのページの「日出没計算」でも、いくつか、計算オプションを変更すると求めることが出来ます。その方法で実際に可照時間を計算してみると、明日の東京の可照時間は14時間32分。先に計算した昼時間より、ちょっとだけ( 3分)短い値になっています。たった 3分ですが。
◇各月の平均の可照時間と日照時間
折角、可照時間が計算出来ることがわかったので、計算してみます。それだけだとつまらないので、日照時間との比較も行ってみます。
暦月 日照時間 可照時間 日/可の割合(%)
1月 6.1時間 10.0時間 61%
2月 5.9時間 10.8時間 55%
3月 5.3時間 11.9時間 44%
4月 5.8時間 13.0時間 45%
5月 5.6時間 14.0時間 40%
6月 4.1時間 14.5時間 28%
7月 4.6時間 14.3時間 33%
8月 5.7時間 13.4時間 42%
9月 3.9時間 12.4時間 32%
10月 4.3時間 11.2時間 38%
11月 4.9時間 10.3時間 48%
12月 5.6時間 9.7時間 58%
※日照時間は、1981~2010の月平均値から求めた(CD-ROM版理科年表より)可照時間はWeb こよみのページの「日出没計算」を利用して2019年の計算をして日平均したもの。日照時間、可照時間の計算地点はいずれも東京。おっと、これを見ると面白いことがわかります。日照時間は、夏至の頃の 6月よりも冬至の頃の12月の方が長いという逆転現象です。その理由は、日照時間と可照時間の比率が 6月と12月大きく違うからです。
日照時間/可照時間(×100) 6月:28% 12月:58%
12月は 6月の倍以上も「晴れ」ているんです。こうしてみると、東京近辺に限っていえば、「夏至の頃は、昼は長いが日照時間はとっても短い」ということになりますね。道理で、夏至なのに太陽の影が薄いはずだ。太陽が照らないから、「影」も薄いですね。ちなみに夏至の日である明日の東京の天気は曇時々雨。影の薄い「夏至」となりそうです。(「2019/06/21 号 (No.4647) 」の抜粋文)
明日は一年で一番昼の長い夏至。この時期のことを「日永(ひなが)」などともいいます。しかし、こんなに日(昼)が長いはずの夏至の頃なのに、その元になる太陽はなんだか影が薄い。太陽なのに影が薄いって、なんかおかしな話ですけれど。ともあれ、本日は影の薄い夏至の頃の太陽の光の当たる時間の話です。
◇日照時間と可照時間
「日(昼)が長い」ということは、太陽が照っている時間の長さですよね。お日様が照っている時間を日照時間といいます。ただこれは、昼(日が昇ってから沈むまで)の時間とは違います。日照は
「日照」とは直射光の直達日射量が120W/m2以上ある状態
と定義されています。ちょっと難しい感じですが、平たくいえば、ちゃんと日が照っていて直射日光が地上まで届いている時間といえそうです。つまり昼の時間であっても、曇りや雨では日照には数えられないということです。日照時間は実際に測ってみないとわからない時間なのです。Web こよみのページには「日出没計算」というページがあります(※ http://koyomi8.com/sub/sunrise.htm )このためでしょうか、「今年の 6月の日照時間を教えて下さい」なんていう質問が舞い込みます。ですが、この質問にはこよみのページは答えられません。なぜなら、日照時間とは測ってみないとわからないものだからです。ちなみに、先に書いた「日出没計算」では、日の出から日没までの時間は計算出来ます(Web こよみのページの件のページでは、この時間を「昼時間」と呼んでいます)。この「昼時間」でいえば、明日2019/06/22の東京の昼時間は14時間35分。おお、確かに夏至の昼は長い!話がそれてしまいましたのでこの辺で話を元に戻します。日照時間は計らないとわからないものですが、もし雲が無かったとしたらどれだけの日照時間が得られるかという、言うなれば日照時間の最大の時間を「可照時間」といいます。可照時間は、日の出から日没までの時間とはちょっとだけ定義が違うのですが、年月日と場所(経緯度)の情報さえあれば計算が可能な時間です。Web こよみのページの「日出没計算」でも、いくつか、計算オプションを変更すると求めることが出来ます。その方法で実際に可照時間を計算してみると、明日の東京の可照時間は14時間32分。先に計算した昼時間より、ちょっとだけ( 3分)短い値になっています。たった 3分ですが。
◇各月の平均の可照時間と日照時間
折角、可照時間が計算出来ることがわかったので、計算してみます。それだけだとつまらないので、日照時間との比較も行ってみます。
暦月 日照時間 可照時間 日/可の割合(%)
1月 6.1時間 10.0時間 61%
2月 5.9時間 10.8時間 55%
3月 5.3時間 11.9時間 44%
4月 5.8時間 13.0時間 45%
5月 5.6時間 14.0時間 40%
6月 4.1時間 14.5時間 28%
7月 4.6時間 14.3時間 33%
8月 5.7時間 13.4時間 42%
9月 3.9時間 12.4時間 32%
10月 4.3時間 11.2時間 38%
11月 4.9時間 10.3時間 48%
12月 5.6時間 9.7時間 58%
※日照時間は、1981~2010の月平均値から求めた(CD-ROM版理科年表より)可照時間はWeb こよみのページの「日出没計算」を利用して2019年の計算をして日平均したもの。日照時間、可照時間の計算地点はいずれも東京。おっと、これを見ると面白いことがわかります。日照時間は、夏至の頃の 6月よりも冬至の頃の12月の方が長いという逆転現象です。その理由は、日照時間と可照時間の比率が 6月と12月大きく違うからです。
日照時間/可照時間(×100) 6月:28% 12月:58%
12月は 6月の倍以上も「晴れ」ているんです。こうしてみると、東京近辺に限っていえば、「夏至の頃は、昼は長いが日照時間はとっても短い」ということになりますね。道理で、夏至なのに太陽の影が薄いはずだ。太陽が照らないから、「影」も薄いですね。ちなみに夏至の日である明日の東京の天気は曇時々雨。影の薄い「夏至」となりそうです。(「2019/06/21 号 (No.4647) 」の抜粋文)
2019-06-21 16:25
nice!(1)
コメント(0)
コメント 0