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春は読書の季節? [かわうそ@暦]

■春は読書の季節?
 「読書の季節は?」と問われて皆さんが思い浮かべる季節はいつでしょう?私の場合は、「秋」。慣用句のように「読書の秋」という言葉を刷り込まれた結果か、条件反射的に秋という季節が浮かんできます。ついでに、開いた本の間に、栞よろしく落ち葉かなんかが挟まった映像と一緒に(現実には、あんまり目にすることのない情景ですけど)。しかし、今日の記念日を眺めると、どうやら春も読書の季節らしいという気になってきます。

  ◇サンジョルディの日,世界本の日
  ◇世界図書・著作権デー
  ◇こども読書の日

 とそれらしい記念日が並んでいますから。そういえば、一時期、四月に本を買うと本屋さんが挟んでくれる本の栞に4/23は、サンジョルディの日、大切な人に本を贈りましょう。といった言葉が書かれている事がありました。「サンジョルディの日」との最初の出会いです。「一時期」と書きましたがこの体験は、私がまだ高校生だった時分の体験です。ああ、あんな時代もあったんだっけな・・・。さて、思い出の過去から現実に戻りましょう。本日の「今日の記念日」にもこのサンジョルディの日を取り上げたとおり、もとはスペインで行われていたバレンタインデーのような行事です。

◇サンジョルディって何?
 さてこのサンジョルディの日はキリスト教の聖人、聖ゲオルギウスの祝日です。聖ゲオルギウスはイングランド、グルジア、モスクワ、カタロニア地方(スペイン)などの守護聖人となっています。聖ゲオルギウスの祝日なのに何故サンジョルディの日なのかですが、これはカタロニア地方での聖ゲオルギウスの呼び名が Sant Jordi (サン・ジョルディ)だからだそうです。この聖ゲオルギウスのがカタロニア地方(スペイン)の守護聖人で、今日がその祝日だということは、「わかりました」としますが、ではこの日と本との関係は何だろうと、そのつながりを探してみたのですが、これが全然見あたりません。伝説では聖ゲオルギウスは白馬にまたがった騎士で、人々に害悪をもたらしたドラゴンを退治した事で知られた勇猛な聖人とのことですが・・・で、本の話はどこ?

◇ドンキホーテの生みの親の命日
 カタロニアでは「サン・ジョルディ」はその地方の守護聖人の祝日ですからお祭りであるのはわかりますが、直接この守護聖人と本とは関係が無さそうです。ではなぜ本の日となったかというと、スペインの生んだ大作家、ミゲル・デ・セルバンテスの命日だからです。セルバンテスといってもピンとこない方には、ドン・キホーテ・デ・ラ・マンチャ(ラマンチャの騎士ドン・キホーテ)の作者だといえば判ってもらえるのでは。このセルバンテスの生没年月日は、1547/09/29~1616/04/23。スペインの生んだ偉大な作家の命日がたまたまサン・ジョルディの祝日であったことから、この日がスペインでは本の日となり、日本の本屋さんはバレンタインデーのチョコレートの如くあれと、この日を宣伝しました。もっとも、その本屋さんの野望は実らず、未だに日本では普及していないようです。その意味ではバレンタインデーのチョコレートの如く甘く、そしてちょっぴりほろ苦い結末の本屋さんの野望だったようですね。(「2019/04/23 号 (No.4588)」の抜粋文)
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