盆のような? 月見団子の話 [かわうそ@暦]
■盆のような? 月見団子の話
今夜はいよいよお月見ですが、東京の天気はドンヨリ・・・。大丈夫かな?お月見の主役、十五夜の月の登場がやや心配ですけれど、主役が無くても脇役だけでも十分楽しめるのが中秋の名月(無理やりだ)。本日は、夜晴れても曇ってもお月見気分を盛り上げてくれるだろう、脇役の中の主役、団子の話をいたします。その昔、この日刊☆こよみのページの読者の皆さんにアンケートをしたことがあります。うかがったのはお月見のお供え物について。その結果は以下のとおり。
1位 ダンゴ(真ん丸な形) 93票 (69.9%)
2位 その他の供え物 14票 (10.5%)
3位 サトイモ(里芋) 10票 ( 7.5%)
4位 わからない 8票 ( 6.0%)
4位 ダンゴ(芋の様な形) 8票 ( 6.0%)
(アンケート有効回答数数 133)
となりました。まだ、日刊☆こよみのページを始めて間が無かった頃なので、集まったアンケートの数が少なかったのですがその点はご容赦ください。結果を見ると丸い団子がダントツ。これに次ぐかなと考えていた「芋のような形の団子」は最下位、6%と予想外の展開でした。このアンケートは「お供えをする場合」と限定したので、こうした結果に落ち着きましたが、「お供えはしない」という方も多いようでした。お供えをするかしないかということもアンケートしておけばよかったかな?芋のような形の団子が、関西圏では多いのではないかと予想していたのですが、これは少なかった。この理由として考えられるのは、関西圏でも自分で団子を作るのでは無くて、既製品を買ってくるという方が大部分だからではないでしょうか。大量に作ると云うことからすると、丸い団子が適しているでしょうから、売り物として作る場合、どうしても丸団子が多くなってしまうようです。
◇丸い丸いまん丸い、盆のような・・・団子?
お月見に供えられる団子について、その数については三つの系統があるようです。
1.15個
2.12乃至は13個
3.特に数は決まっていない
1の15個は十五夜の15を表していると思われます。これに対して、2の12乃至は13個はどうやら1年の暦月の数を表しているようです。その証拠に「平年は12個、閏年は13個供える」という風習が伝わっていることで分かります。もちろんここで云う「閏年」は旧暦時代の閏年のこと。旧暦の閏年は閏月が挿入されて1年13ヶ月になりますから、こんな時には暦月の数に合わせて13個となるのでしょう。
2のパターンは関西に多く見られるようです。十五夜のお月見には秋の収穫に感謝するという収穫祭的な性格があるといわれますが、この行事に供えられる団子の数が一年を表す数(暦月数として)であるということは、一年の苦労を労う意味と、その苦労に対して収穫という形でもたらされる恩恵に感謝するという意味が込められているように思われます。
さて、残った3ですが、特に数は決まっていないけれど、「たっぷりと」供えるということらしいです。2の説明でも述べましたが、十五夜の月見には収穫的な性格があると考えると、与えられた多くの恵みに感謝する気持ちをこめて、数など考えずたっぷり供えるということかな?個人的にはこういうの好きです。大らかで(団子も沢山食べられるし)。ちなみに、ここで供えられる団子ですが、お供えされる団子は元々は今と比べて、かなり大きなものだったようです。「一升の粉から15個(十三夜用には13個)の団子を作る」といった話が各地に残っているのです。一升の米粉で15(ないしは13)個の団子を作ると考えると、その一つ一つは随分大きな(巨大?)団子になりそうです。この大きな団子も、収穫に感謝するために供えたということから考えれば大きさの理由もわかります。「丸い丸いまん丸い、盆のような団子」だったのかもしれませんね。ちなみに、こんな大きな団子ではお月様にお供えした後、御下がりを頂くにしても大きすぎて食べにくいだろうな・・・と心配になってしまうところですが、人が食べる団子はまた別に、小ぶりの団子を作っていたようですのでご安心あれ。
◇それはさておき、今晩の月は?
さてさて、お月見の主各級脇役の月見団子の話をしたところですが、一応この行事の真の主役、お月様のご機嫌はどうでしょうか。このメールマガジンで、主役そっちのけで脇役の団子の話なんかしたからって、お月様はへそを曲げたりしないですよね?何はともあれ、今夜は楽しい月見が出来るとよいですね。(「2019/09/13 号 (No.4731)」の抜粋文)
今夜はいよいよお月見ですが、東京の天気はドンヨリ・・・。大丈夫かな?お月見の主役、十五夜の月の登場がやや心配ですけれど、主役が無くても脇役だけでも十分楽しめるのが中秋の名月(無理やりだ)。本日は、夜晴れても曇ってもお月見気分を盛り上げてくれるだろう、脇役の中の主役、団子の話をいたします。その昔、この日刊☆こよみのページの読者の皆さんにアンケートをしたことがあります。うかがったのはお月見のお供え物について。その結果は以下のとおり。
1位 ダンゴ(真ん丸な形) 93票 (69.9%)
2位 その他の供え物 14票 (10.5%)
3位 サトイモ(里芋) 10票 ( 7.5%)
4位 わからない 8票 ( 6.0%)
4位 ダンゴ(芋の様な形) 8票 ( 6.0%)
(アンケート有効回答数数 133)
となりました。まだ、日刊☆こよみのページを始めて間が無かった頃なので、集まったアンケートの数が少なかったのですがその点はご容赦ください。結果を見ると丸い団子がダントツ。これに次ぐかなと考えていた「芋のような形の団子」は最下位、6%と予想外の展開でした。このアンケートは「お供えをする場合」と限定したので、こうした結果に落ち着きましたが、「お供えはしない」という方も多いようでした。お供えをするかしないかということもアンケートしておけばよかったかな?芋のような形の団子が、関西圏では多いのではないかと予想していたのですが、これは少なかった。この理由として考えられるのは、関西圏でも自分で団子を作るのでは無くて、既製品を買ってくるという方が大部分だからではないでしょうか。大量に作ると云うことからすると、丸い団子が適しているでしょうから、売り物として作る場合、どうしても丸団子が多くなってしまうようです。
◇丸い丸いまん丸い、盆のような・・・団子?
お月見に供えられる団子について、その数については三つの系統があるようです。
1.15個
2.12乃至は13個
3.特に数は決まっていない
1の15個は十五夜の15を表していると思われます。これに対して、2の12乃至は13個はどうやら1年の暦月の数を表しているようです。その証拠に「平年は12個、閏年は13個供える」という風習が伝わっていることで分かります。もちろんここで云う「閏年」は旧暦時代の閏年のこと。旧暦の閏年は閏月が挿入されて1年13ヶ月になりますから、こんな時には暦月の数に合わせて13個となるのでしょう。
2のパターンは関西に多く見られるようです。十五夜のお月見には秋の収穫に感謝するという収穫祭的な性格があるといわれますが、この行事に供えられる団子の数が一年を表す数(暦月数として)であるということは、一年の苦労を労う意味と、その苦労に対して収穫という形でもたらされる恩恵に感謝するという意味が込められているように思われます。
さて、残った3ですが、特に数は決まっていないけれど、「たっぷりと」供えるということらしいです。2の説明でも述べましたが、十五夜の月見には収穫的な性格があると考えると、与えられた多くの恵みに感謝する気持ちをこめて、数など考えずたっぷり供えるということかな?個人的にはこういうの好きです。大らかで(団子も沢山食べられるし)。ちなみに、ここで供えられる団子ですが、お供えされる団子は元々は今と比べて、かなり大きなものだったようです。「一升の粉から15個(十三夜用には13個)の団子を作る」といった話が各地に残っているのです。一升の米粉で15(ないしは13)個の団子を作ると考えると、その一つ一つは随分大きな(巨大?)団子になりそうです。この大きな団子も、収穫に感謝するために供えたということから考えれば大きさの理由もわかります。「丸い丸いまん丸い、盆のような団子」だったのかもしれませんね。ちなみに、こんな大きな団子ではお月様にお供えした後、御下がりを頂くにしても大きすぎて食べにくいだろうな・・・と心配になってしまうところですが、人が食べる団子はまた別に、小ぶりの団子を作っていたようですのでご安心あれ。
◇それはさておき、今晩の月は?
さてさて、お月見の主各級脇役の月見団子の話をしたところですが、一応この行事の真の主役、お月様のご機嫌はどうでしょうか。このメールマガジンで、主役そっちのけで脇役の団子の話なんかしたからって、お月様はへそを曲げたりしないですよね?何はともあれ、今夜は楽しい月見が出来るとよいですね。(「2019/09/13 号 (No.4731)」の抜粋文)
2019-09-13 16:45
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