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時雨の季節 [かわうそ@暦]

■時雨の季節
 今日(2023/10/29)から七十二候は、霜降の次候である「小雨時々降る」となりました。晩秋から初冬に向かうこの時期に降る雨と言えば時雨。今年も時雨の降る季節になったと言うことでしょう。晴れた空に急に雲が広がり降りだす雨が時雨です。急に降り出したかと思うと急に止むのもこの雨の特徴で、降っては止み、止んではまた降る雨脚の軽い通り雨です。雲の動きにあわせて行き過ぎる雨は、秋から冬へと変わって行く季節の姿のようです。時雨は晩秋から初冬にかけて降る雨ですから、冷たい雨です。時雨の降る季節からさらに気温が下がって行けば時雨はやがて霙(みぞれ)となり、ついには雪へと変わって行きます。春や夏の雨は草木を育て、その緑を濃くしてゆく雨ですけれど、時雨は大きく育った草木に冬の眠りにつく時が近づいてきていることを知らせてくれる雨。時雨が降る季節となれば木々の葉は色づき、大地へと帰る準備を始め、草の葉はその緑の色を薄めて、少しずつ枯草色に近づいてゆきます。降っては止み、止んでは降る冷たい通り雨が降る度に、季節は少しずつ前に進んでゆき、気が付けば冬の入り口に立っている、そんな時雨の季節となりました。

                          (「2023/10/29 号 (No.6238) 」の抜粋文)
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