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節分は異界と繋がる日? [かわうそ@暦]

□節分は異界と繋がる日?
 今日は節分。既に何度も書いているとおり、本来節分は四季それぞれにあって、立春、立夏、立秋、立冬の前日が節分となるのですが、現在、節分と言えばもっぱら立春前の節分を指すようになっています。立春は四季の巡りの始まりの日と考えられますので、そう考えると立春が一年の始まり、ということは、その前日の節分は古い一年の終わりの日とも捉えられるので、立春とその前日の節分は年越しのような特別な意味があって特に重要と考えられたのでしょう。

◇一年の区切りに現れる魔(?)物
 節分の行事といえば思い出されるのは豆まき。「鬼は外、福は内」の声とともに、豆を撃ち、鬼(邪気)を祓う行事です。この鬼追い行事は、中国から伝わった追儺(ついな)と呼ばれる、厄神などの悪鬼を追い払う行事で、もともとは大晦日に行われた行事でしたが、日本では春迎えの行事などと混交して、立春前の節分に行われるようになっています。追われる鬼は、旧い年の象徴。日本においては旧い季節、ここで云えば冬の気の象徴であって、冬の気を追い払い、春という季節を迎え入れるという意味があるのでしょう。それは解るのですが、この日に登場する「鬼」というこの世のものではないものが、なぜ登場するのかななんて考えていると、他所の国の行事にも似たようなものがあるなと気が付きました。ここで思い浮かんだ他所の国の行事というのは、ハロウィンです。ハロウィンの行事は、10/31 が夏の終わりの日であり、かつ一年の終わりの日と考えていたケルトの人々の祭りが起源です。季節の終わり、一年の終わりという意味では、「節分」そのものです。ケルトの人々は、この季節の変わり目、一年の変わり目の日には、普段は厳然と切り離されている人間の世界と神や悪霊の世界の境界が曖昧となって、異なる世界に属するものが跳梁跋扈する、それがハロウィンの夜なのだと考えたわけです。季節の変わり目、一年の変わり目である日に、目に見えるはずのない悪鬼の姿が具現化し、これを人々が追い払うという日本の節分の行事とハロウィンと、なんだか似ています。さすがに、ハロウィンと節分の鬼追いの行事が同じルーツを持つとは考えませんが、季節の変化とともに生きてゆく人間ということでは、ケルトの人々も日本人も同じ。洋の東西が違い、文化も違う両者ですが、やはり通じるところはあるのかなと思わずにはいられません。さてさて、旧い四季と新しい四季の境目となる今日の節分、皆様の目に映る異界の物(者)はどんな姿をしているのでしょうか?なお、Webこよみのページでも、節分関連の記事を書いております。下にURLを貼っておきますので、お時間があれば、お立ち寄りください(実は、昨夜読み直していて気になって加筆修正してしまった。おかげで寝不足です)。

 「節分と豆まき」 http://koyomi8.com/reki_doc/doc_0720.htm

                          (「2023/02/03 号 (No.5970) 」の抜粋文)
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