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【雨蛙】(あまがえる) [かわうそ@暦]

【雨蛙】(あまがえる)
 1.アマガエル科の一種。四肢の各指端に吸盤をもち樹上に登る。体は緑色または灰色、鼻から目・耳   にかけてと体側とに黒色斑紋がある。周囲の状態により体色が変化。日本各地にすむ。また、広くはアマガエル科・ミナミアマガエル科のカエルの総称で、多くは熱帯産。大形で美しいものもある。ニホンアマガエル。あまごいむし。雨蛤。夏の季語。〈新撰字鏡8〉

 2.(板屋根があって雨をいとわなかったからいう)江戸中期まで京都四条にあった糸操り芝居の異称。  《広辞苑・第六版》

 足は四本。体色は緑色で田んぼに住んでいて、草の葉の上に載っている姿もよく見かけます。さてこの生き物は?

 答えは雨蛙。このヒントで雨蛙以外の生き物の名前を挙げる人はいないのじゃないかと思うほど、雨蛙はなじみのある生き物です。

 雨蛙は北海道~沖縄(奄美~沖縄はハロウエルアマガエルという蛙)まで、日本全土に生息する蛙で、蛙の中で、もっともなじみ深いものでしょう。本日、2023/5/10は七十二候では「蛙始めて鳴く」(5/6 ~ 5/10)。私の家の周りでも田んぼから蛙の声が聞こえてきます。蛙の季節です。私は実は蛙が苦手です。苦手というより、怖いという方が正確かも知れません。うんと小さな時に酷い経験をしたことがあったのか、いい歳となった今も蛙は恐怖の対象です。小さな雨蛙でもやはり怖い。しかし、恐怖の対象ではあっても「キライ」ではありません。十分な距離をとっているとか、間にガラスがあるとか、実物じゃなくて写真であるとか、つまり接触のおそれが無いとわかる状況で冷静にその姿を眺めると、顔つきはハンサムだし、姿形もすっきりとして素敵。中にはちょっと恰幅がよい奴(食事直後か?)もいますが、そのちょっとテプッとした様子も、なんだか愛くるしい。スキとキライとで分類すれば間違いなく「スキ」に分けられる生き物です。田んぼの季節になると、夜毎に田んぼから聞こえてくるその鳴き声が聞こえてきます。あの鳴き声の主の多くは雨蛙かな? 雨が近づけば活気づいて合唱を始めるあたり、きっと名前にも「雨」のつく雨蛙なのでしょうね?怖い、物理的な接触には気をつけつつ、これからの季節、蛙たちと上手に付き合ってゆこうと思っています。

                           (「2023/05/10 号 (No.6066)」の抜粋文)
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