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火星は雄、金星は雌? [かわうそ@暦]

□火星は雄、金星は雌?
 夕方の西の空を見あげると今の時期には火星と金星が輝いているのを見ることが出来ます。その上、今日はこの二つの惑星の間に三日月を過ぎたばかりの細身の月も加わりますから、なかなかの眺めとなります。夕方にお時間があれば是非、西の空に並んだ金星、月、火星の姿をご覧ください。こんな風に、近頃は並んでみることの出来る火星と金星。この二つの惑星にまつわる何か面白い話は無いかと考えて、一つ思い浮かんだのでその話を書いてみることにしました。それは、二つの惑星の惑星記号に関する話です。惑星にはそれぞれ、惑星記号というものがあって、その記号一文字である惑星を表す場合があります。一文字で書けると言うことと、一見して分かりやすく間違いにくいことで今でも使われることがあります。(私自身はといえば、あんまり使いませんが)この惑星記号は、占星術でも使うので見たことがある方もいらっしゃるかも知れません。見たことが無いという方は、ウィキペディアなどで「惑星記号」を検索すると出てきますので、詳しく知りたい方は、ウィキペディアをご覧ください。(と、手抜き)

◇火星と金星の性別?
 ある日あるとき、あるWeb で記事を読んでいると次のように書かれている箇所に行き当たりました。「火星(♂)と金星(♀)が西の空に・・・」私は頭の中で次のように読んでいました。「火星(オス)と金星(メス)が西の空に・・・」(かわうその頭の中)そうか、火星は雄で、金星は雌なんだ??

◇♂と♀
 謎解きは簡単です。「♂」は「オス」を表す場合もありますが、惑星記号としては火星を表し、「♀」は「メス」を表す一方で金星を表す惑星記号でもあるのです。「♂」の「オス」と「火星」どちらが先かというとこれは「火星」の方。火星はローマ神話の軍神マルス。ギリシャではこの惑星を表すシンボルとしてδ(デルタ)の文字を使っていました。♂はこのδを図案化したもの。軍神マルスのもつ槍をイメージして図案化したとも云われています。一方「♀」はというと、ローマ神話では美の女神ヴィーナス。ギリシャではφ(ファイ)が金星を表すシンボルの文字とされており、「♀」はこれを図案化したもの。金星が美の女神であるので、女性の持つ手鏡をイメージして図案化したものとも云われます。また、「δ」と「φ」は錬金術ではそれぞれ「堅い金属、鉄」と「軟らかい金属、銅」を表すシンボル文字でもあったそうです。この「δ」と「φ」から生まれた「♂」と「♀」をオスとメスという意味で使われるようになったのは、スウェーデンの生んだ大植物学者カール・フォン・リンネが生殖器官に着目して植物の雌雄を分けた際にこの記号を使った(1735年)からだとされます。リンネがこの記号を使って雌雄を書き分けた時には、やはり

   ♂ ・・・ 火星 → 軍神(男神) → 男
   ♀ ・・・ 金星 → 美神(女神) → 女

 というギリシャ・ローマ系の神話があったのだと思います。「火星(♂)、金星(♀)」とかかれていたからといって、じゃあ地球はオスなのメスなのなんて聞かないでくださいね。

◇馬鹿な話はともかく、今夜は西の空を眺めましょう
 話の始めに書きましたが、本日の夕方には西の空に金星・月・火星が並ぶ姿を見ることが出来ます。それも22時近くまで見ることが出来ますので、お忙しい皆さんでもちょこっとのぞき見するくらいは出来そうですので本日の馬鹿話など思い出しながら(思い出さなくても可)3つの天体が並ぶ夕空~夜空を眺めて見てください。

                           (「2023/05/24 号 (No.6080)」の抜粋文)
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2023.05.23撮影
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