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和名:ムラサキクンシラン(紫君子蘭)
2023.06.27撮影
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日本標準時が制定された日 [かわうそ@暦]

■日本標準時が制定された日
 今日は日本標準時制定記念日です。

◇日本標準時制定記念日
 1886年(明治19年)のこの日、東経 135度を日本の標準時とし、1888年(明治21年)の1月1日よりこれを実施するとの勅令が交付されたことに由来する。これによって兵庫県明石市の正午が全国どこでも正午となった。という記述が見つかるはずです。そう、今日は「日本標準時制定記念日」なのです。日本標準時制定記念日といわれて、「なるほど」とすぐうなずけない方もいると思います。一体何がどうなるか、この記念日にかけてそれを考えてみることにします。

◇始まりは「地方真太陽時」
 本当の太陽の位置(中心の位置)が、その地の真南を通過する瞬間を正午とする地方真太陽時というものが先ずはじめにありました。我々の一日の周期は太陽の動きにしたがって長い間動いていましたから、太陽が真南に来るのを見れば「ああ、お昼だな」と思うわけです。その場所(地方)で本当の太陽(真太陽)を測って時刻をきめるわけですから、これを「地方真太陽時」と呼びます。これが私たちが手に入れた最初の時刻だといえるでしょう。

※「真太陽」はまた見たままの太陽ということで「視太陽」とも呼ばれます。「真太陽時」も「視太陽時」とよばれることもあります。

◇時計と「地方平均太陽時」
 はじめはこれで何の問題も無かったのですが、人間が「時計」を発明して太陽の動きをこの時計で測ってみると、この真太陽による一日の長さが季節変化することが判ってきました。まあ、違うと言ってもその差は1分にも満たないものですが、時計が正確になってくると、毎日チェックして時刻あわせをしなければならなくなってしまいます。みんなが時計による時刻によって生活するようになると、実際の太陽が真南にくる瞬間よりも時計の示す正午の方が社会生活に重要になってきました。皆さんだって、太陽が真南にあるかどうかを確認して昼休みをとったしませんよね? 時計が正午を告げるから昼休み~としていると思います。こうして、地方真太陽時から地方平均太陽時へと使用する時刻がかわって行きました。日本で、実生活に地方平均太陽時が取り入れられるようになったのは明治13年(AD1880年)のことでした。

◇電信と「日本標準時」
 さて、時計の発達で平均太陽時を使うようになりましたが、それでもまだ東京は東京、京都は京都、長崎は長崎といった具合に、各地まちまちでした。これが「地方標準時」。今から考えると何でこんな不便なことをと思いますが、昔はこれで全然問題なかったのです。考えても見てください。今なら札幌の人と那覇の人が電話で話ながら、「ああ、いまちょうど正午になったから、そろそろお昼にするよ」なんてことをいうことはあるでしょう。また、「このデータを明日の正午までに必ず送ってください」なんていうこともよくある話です。でもここであたりまえに考えてしまったコンピューターのネットワークや、電話といった機器は昔は有りませんでした。「今こちらは正午です」と手紙に書いて、札幌の人が那覇の人に速達郵便で送ったとしてもこれを受け取った人はこの「正午」から大分遅れて受け取るはず(時間じゃなくて、日にちが違いますね)。札幌と那覇でそれぞれ「地方平均時」を使ったとすると、この二つの都市の間ではそれぞれの時計はおよそ1時間ずれている(那覇の方が遅い)はずなのですが、郵便の配達を待ってはおれぬといって自分で運んだとしても、どんなに頑張っても当時は「1時間以内」でこの手紙を送ることなど出来ませんでしたから、「今は正午です」と書いた手紙を「正午」に届けることは出来ませんでした。このように太陽(本当は地球の自転)より早く情報を伝達する術を持たなかった当時においては、それぞれの地方が独立した地方標準時であっても、お互いに困ることは有りませんでした。これは、現在外国と日本に時差があっても、その外国と関係しない限りは時差なんて無いも同じという状況と同じです。いってみれば明治時代初期の日本では、北海道から見た東京とか、東京から見た九州などは、「外国」みたいなものだったのです。そして現代、地球上で日本から遠く離れた米国の大リーグ・オールスターの試合の生中継を見たり、国際電話を掛けたり、はたまた外国の証券市場が開くのを待っていたりといったことをする場合に、「ああ時差があるんだ」と気づくのの同じことが明治の「電信」の普及によって起こります。電信が日本の主な都市間を結ぶようになると、

  福岡支社 発信時刻11:45・・・福岡地方標準時
   『札幌支社へ至急。12時までのこの件の処理をお願いします』

  札幌支社 受信時刻12:29・・・札幌地方標準時
   「12時までって、もう過ぎてるけど?」

 なんて言うことが起こりかねなくなりましたので、これではいかんと、日本全国で共通に使える日本標準時というものを制定し、統一を図るようになったのがこの日です。そして、標準時の基準としては日本の真ん中に近く、かつ経度の区切りのよい 135度の経度線が標準子午線と決定されました。こうして日本標準時が正式運用を開始したのは明治21(AD1888)年1月1日。今から 135年前のことでした。

 以上、日本標準時制定記念日にかけて、日本標準時が制定された経緯などを書いてみました。今では当たり前が昔は当たり前じゃなかったことなんか、たまに思い出してみるのもいいものですね。

                          (「2023/07/12 号 (No.6129) 」の抜粋文)
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