【二河白道】 (にがびゃくどう) [かわうそ@暦]
【二河白道】 (にがびゃくどう)
〔仏〕善導が「観経疏散善義」で説いた比喩(ひゆ)。おそろしい火・水の二河に挟まれた細い白道を、西方浄土に到る道にたとえたもの。火の河は衆生の瞋恚(しんい)、水の河は衆生の貪愛(とんあい)、白道は浄土往生を願う清浄の信心を表す。二河。白道。 《広辞苑・第七版》
日本に浄土思想が拡がるとともに、西の彼方には煩悩に満ちたこの世界とは違った理想の世界、西方浄土があると信じられるようになりました。彼岸の中日(春分・秋分の日)には太陽が真西に沈みます。海辺で沈む太陽を眺めると、真西に沈む太陽が水面に白く光る一筋の道を映し出します。まるで二河白道が具現化されたようなまぶしい道。この道は、西方浄土へ至る道であるとして尊ばれ、この道を照らす春分、秋分の日の夕日を拝する行事が行われたそうです。宗教的な意味合いは判らなくとも、朝日、夕日が海を照らして作るこの白い道にはは、ただ眺めるだけでも何か敬虔な気持ちを呼び起こしてくれる力があるような気がします。この文章を書いているのは春分の日の朝。日暮れには海の上に、きっとこの二河白道を見ることが出来ることでしょう。そしてこんな私にも敬虔な気持ちを呼び起こしてくれることでしょう。そうしてくれるよう、今のうちからお天道様にお祈りすることにします。
(「2024/03/20 号 (No.6381)」の抜粋文)
〔仏〕善導が「観経疏散善義」で説いた比喩(ひゆ)。おそろしい火・水の二河に挟まれた細い白道を、西方浄土に到る道にたとえたもの。火の河は衆生の瞋恚(しんい)、水の河は衆生の貪愛(とんあい)、白道は浄土往生を願う清浄の信心を表す。二河。白道。 《広辞苑・第七版》
日本に浄土思想が拡がるとともに、西の彼方には煩悩に満ちたこの世界とは違った理想の世界、西方浄土があると信じられるようになりました。彼岸の中日(春分・秋分の日)には太陽が真西に沈みます。海辺で沈む太陽を眺めると、真西に沈む太陽が水面に白く光る一筋の道を映し出します。まるで二河白道が具現化されたようなまぶしい道。この道は、西方浄土へ至る道であるとして尊ばれ、この道を照らす春分、秋分の日の夕日を拝する行事が行われたそうです。宗教的な意味合いは判らなくとも、朝日、夕日が海を照らして作るこの白い道にはは、ただ眺めるだけでも何か敬虔な気持ちを呼び起こしてくれる力があるような気がします。この文章を書いているのは春分の日の朝。日暮れには海の上に、きっとこの二河白道を見ることが出来ることでしょう。そしてこんな私にも敬虔な気持ちを呼び起こしてくれることでしょう。そうしてくれるよう、今のうちからお天道様にお祈りすることにします。
(「2024/03/20 号 (No.6381)」の抜粋文)