SSブログ

【爽やか】(さわやか) [かわうそ@暦]

【爽やか】(さわやか)
 (歴史的仮名遣「さわやか」とも)
 1.すがすがしく快いさま。気分のはればれしいさま。爽快。秋の季語。
  源氏物語(柏木)「御心ち、爽やかになり給ひにたりや」。「爽やかな朝」
 2.ためらいがなく、はっきりしているさま。分明。
  源氏物語(総角)「爽やかにうけたまはりにしかな」。「弁舌爽やか」
 3.清潔感があり、美しくさっぱりしたさま。
  太平記(14)「馬、物具誠に爽やかに勢ひあつて出で立たれたり」。「爽やかな白い建物」
   《広辞苑・第七版》

 時は秋、爽やかな空が広がる季節となりました。その昔、初夏の頃に「爽やかな季節」と使ったら「爽やかは、秋の言葉ですよ」と注意されたことがありました。それまで、当たり前と思って使っていたこの言葉を初めて辞書で引いた最初がこの時でした。初夏の頃なら「清々(すがすが)しい」とするべきだったと言うことも、その時に調べて知りました。不思議なもので、最初から知っていたものよりこうして間違いを正された物事の方がよりはっきり頭に刻まれるようです。この訂正された記憶があるので、今でも「爽やか」や「清々しい」と言う言葉が出かかると、頭の中でその言葉の適否の判定をするようになりました。拘りすぎれば伸びやかさを失いますが、かといって漫然と使うと鋭さを失ってしまいます。言葉を使うのは難しいです。だから楽しいとも言えるのですが。そんなことを私に思い出させてくれる言葉の一つ、それがこの「爽やか」でした。今は秋、存分に「爽やか」というこの言葉を使える季節。窓の外を眺めれば、そこには爽やかな朝が拡がっています。

                          (「2022/09/05 号 (No.5819)」の抜粋文)

nice!(0)  コメント(0) 

2022-09-05 [twitter投稿]



nice!(0)  コメント(0)