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13日は何曜日? [かわうそ@暦]

■13日は何曜日?
 正月の話題も種切れとなった1月の13日。何かないかなと思ってふと見ればおっと、13日の金曜日だ!ということで、これはいい。こいつぁ、正月から縁起がいいじゃないか(?)、と早速13日の金曜日に掛けた話を書いてみます。

◇目出度くはない13日の金曜日
 話題があって目出度い私ですが、通常はこの13日の金曜日は忌み嫌われる日です。なぜ嫌われるかと言えば、この日はチェーンソーをもった怖ろしい殺人鬼が現れるから・・・なんてことを以前、冗談で話をしたらそれってなんですか???と真顔で質問されたことがあります。もう、映画の「13日の金曜日」シリーズを知らない世代が多くなったんですね。もう通じなくなり始めた冗談はさておき、この13日の金曜日は、イエスが十字架に架けられるという受難の日だったという話(※)から、不吉な日と考えられるようになりました。そして今日はその、13日の金曜日です。

※13日の金曜日にイエスが十字架にかけられたというのは俗説で、史実とは異なるそうです。

◇13日の金曜日の出現頻度
 さて、本日の話は宗教的に云々という話ではなくて、単に暦の上から眺めた13日の話をしようと思います。13日は何曜日になるかという話です。まず最初に、本日の日付と曜日から「13日の金曜日」がどれくらいの頻度で出現するかを考えてみることにします。わざわざカレンダーを見るまでもなく、毎月13日は巡って来ます。そして金曜日についても、毎週巡ってきます。では、この毎月巡ってくるこの二つのものが一致して13日の金曜日となるのはどれくらいの頻度でしょうか。現在私たちが使っている暦は、毎月の日数が固定されています。ただし2月は例外で、平年は28日で閏年は29日と変化が、変化と言えばこれだけですから 1/1が何曜日にあたるかを7曜分、平年と閏年の2通りに分けた計14パターン調べてみれば全部判ることになります。ではさっそくその14パターンを調べてみましょう。

 ・平年の 1/1の曜日と13日の金曜日となる月
  (日) 1,10
  (月) 4, 7
  (火) 9,12
  (水) 6
  (木) 2, 3,11
  (金) 8
  (土) 5

 ・閏年の 1/1の曜日と13日の金曜日となる月
  (日) 1, 4, 7
  (月) 9,12
  (火) 6
  (水) 3,11
  (木) 2, 8
  (金) 5
  (土) 10

 一番13日の金曜日が多くなるパターンは平年で1/1が木曜日となるパターンの年で 2, 3,11月の 3つの月に13日の金曜日が出現します。閏年なら1/1が日曜日になる年の1,4,7月が13日の金曜日となります。今年は、平年で1/1が日曜日ですから14パターン最初に掲げた、1月と10月が13日の金曜日となるパターンとなります。それなので、今年は本日、1/13と10/13の2回、「13日の金曜日」となることになります。まあ、平均的な年といえますかね。とりあえず、今日を乗り切れば、次は10月。しばらくは安泰です。なんて、所詮は迷信ですから多くたって、どうってことないですけどね。(私の場合、こうしてこのコーナーで採り上げる話題が出来たのだから、幸運な日ともいえるかも?)

◇13日は何曜日?
 さて、13日の金曜日が、年によってどれだけ出現するかを考えたところで、ふと思いました。上記の14パターンとある年の1/1が何曜日にあたるかとを組み合わせれば、13日が何曜日はすぐに知ることが出来ますね(そんなことを調べる必要がどこにあるか、なんて言わないでください)。原理は簡単。例として平年で1/1が日曜日のパターンを考えます。これだと、先に掲げたパターン一覧によると、1月と10月の13日が金曜日となることがわかります。更に付け加えれば、このパターンの年は1月と10月以外の13日は、金曜以外の曜日をとることになります。なら、ではこの1/1が日曜日となる平年パターンの、1/1の曜日だけ、日曜か月曜日に変更したらどんなことがわかるでしょう? 基点となる1/1の曜日が日曜から月曜に1日分進んだのですから

  1月と10月の13日の曜日は金曜から1日分進んだ曜日 → 土曜日となる

 ことになります。2日分進め、1/1を火曜としたら・・・と同じことを続けて7日分調べると、1/1の曜日に対応した1月と10月の13日の全ての曜日がわかります。では次に、1/1が何曜日になるかを考えてみます。1年は平年は365日、閏年は366日です。

  365÷7 = 52 余り 1
  366÷7 = 52 余り 2

 ここで「余り」に着目すれば、ある年の1/1の曜日がわかると、翌年の1/1の曜日はその年が平年なら1日分、閏年なら2日分進んだ曜日となることが解ります。今年(2023年)は平年で1/1が日曜日でしたから、来年の1/1は月曜日となるわけです。ちょっと、平年と閏年の関係が面倒くさいですね。何かいい手はないか?現在使用しているグレゴリオ暦の閏年の規則を見てみましょう。

  1.暦年が4で割り切れる年は閏年
  2.ただし1であっても、暦年が100で割り切れる年は平年
  3.ただし2であっても、暦年が400で割り切れる年は閏年

 となります。つまり、今のところ400年を超える調整はないので400年単位でみると、その中の暦年の平年と閏年の配置は繰り返されることになります。次にこの400年単位の閏年のサイクルと曜日の関係を考えてみます。上記の規則に従うと、400年間に閏年は97回(平年は残り303回)となりますから、400年周期の最初の年の曜日から、次の400年周期の最初の年の曜日を求めれば、基点となる年の1/1の曜日から

  303日 + (97 × 2)日 = 497 日

 の497日進めた曜日が、次の400年サイクルの最初の年の1/1の曜日です。では、497日を7で割ったら余りは・・・0日!おっと、余りが0日ということは、400年サイクル考えると曜日と暦日の関係も、同じになると言うことです。グレゴリオ暦では、400年サイクルで考えれば、平年と閏年の配置も、曜日と暦日の関係も完全に一致するということです。ならば、400年間の各年の1/1が何曜日になるか、その回数を調べ、先に示した1/1の曜日と13日の曜日関係を組み合わせれば、グレゴリオ暦における、全ての13日の曜日の出現回数を知ることが出来るはず! なので地道に400年サイクル中の1/1の曜日の出現回数を調べた結果が次の数字です。

 ・1/1の曜日の回数(平年,閏年それぞれの回数)
     平年,閏年
  (日) 43, 15
  (月) 43, 13
  (火) 44, 14
  (水) 43, 14
  (木) 44, 13
  (金) 43, 15
  (土) 43, 13

 この回数と、先の14パターンを組み合わせて400年サイクル中に現れる13日という日付の全ての曜日の出現回数(合計4800回)を計算した結果は、

  (日) 687
  (月) 685
  (火) 685
  (水) 687
  (木) 684
  (金) 688 (最多出現回数)
  (土) 684

 となりました。おお、なんと「13日の金曜日」が他の曜日を押さえて、13日の曜日出現回数1位の座を獲得しております!13日という日に関して言えば「13日の金曜日」というのは、一番ありふれた曜日だったのでした。以上、書きながらちょっとむなしくなってしまった「13日は何曜日」の話でした(「13日の金曜日」は、やはりよくない日だったかもな?)。

                          (「2023/01/13 号 (No.5949) 」の抜粋文)
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2023-01-13 [twitter投稿]



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和名:ニワナズナ(庭薺)
2023.01.09撮影
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