SSブログ

左遷の日と天神様の縁日 [かわうそ@暦]

□左遷の日と天神様の縁日
 本日は、「今日の記念日」に登場した、あまりありがたくない記念日の話題です。その記念日とは左遷の日「こんな記念日、作らなくていい」と云いたくなる記念日の一つでしょう。この左遷の日は、菅原道真(すがわらの みちざね)が右大臣から大宰権帥へと左遷された日とされる 901(延喜元)年1/25に因む日です。この日は、現在の季節で云うと2/21頃になります。左遷された道真を追って、一夜で太宰府まで飛び、その地で根付いたと云う飛梅伝説の梅も、この時期だともう咲いていたでしょうから、その花を見てあの、

  東風(こち)吹かば にほひをこせよ 梅の花 主なしとて 春な忘れそ

 を詠んだのでしょう。

◇天神様の縁日
 毎月25日は、天神様の縁日となっています。なぜこの日が天神様の縁日となっているのかというと、これは道真公の命日が 903(延喜 3)年2/25であったことからです。ではなぜ、道真公が天神様になったかというと、道真公が左遷された地、太宰府で亡くなってから都では落雷の被害が相次ぎ、また道真公を陥れ左遷した藤原時平(ふじわらの ときひら)の急死などがあって、これは道真公が死後、怨霊となって祟っているのだと考え、恐れた人々がその怒りを鎮めるために天神様として祀ったためです。元々「天神」は雷神として崇められていたそうで、道真公は死後、怨霊となって都に落雷被害をもたらす雷神になったという噂が都で拡がり

  天神様 = 道真公

 と考えられるようになったためだとか。後には、道真公が学問に優れた人物であったことから、天神様は学問の神と考えられるようになり、現在では雷神としての恐ろしい面は忘れられて専ら学問の神様として、全国の受験生とその家族の合格祈願先として人気の高い神様となっています。現実の世界では左遷されて、そのまま地方で寂しく亡くなってしまった道真公ですが、死後はとんとん拍子で出世して最後には神様にまでなってしまいました。まあ、現世で左遷され、死んでから敵対者達の罪滅ぼしの意味で神様にまで祭りあげられても、ちっとも嬉しくないでしょうけどね。私たちも精々、現世で「左遷」の憂き目を見ないよう、頑張りましょう。

                          (「2023/01/25 号 (No.5961)」の抜粋文)
nice!(0)  コメント(0) 

2023-01-25 [twitter投稿]



nice!(0)  コメント(0) 

ツバキ(椿)! [ヘッダー画像]

230121no130.JPG
2023.01.21撮影
nice!(0)  コメント(0)