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【藪入】 [かわうそ@暦]

【藪入】
 奉公人が正月および盆の16日前後に、主家から休暇をもらって親もとなどに帰ること。また、その日。盆の休暇は「後のちの藪入り」ともいった。宿入り。好色一代女4「されども藪入の春秋をたのしみ」→宿下がり 《広辞苑・第七版》

 はじめは、商家の奉公人の休みと云うより、嫁いだ女性が実家に里帰りすることの許された日だったと云われます。その里帰りの習慣がやがて、商家の奉公人の休暇の日ともなったのだと考えられます。盆、正月で忙しく立ち働いた人達に、一息入れてもらうための休みの日というわけでしょう。仏教では、この日は、閻魔の賽日で、地獄の獄卒すらも休暇を与えられ、罪人の責め苦が行われない日とされるので、地上の人間の世界でも休暇を与えるのだとも云われます。おそらく俗説ではあるでしょうが、地獄で休暇をもらった鬼たちは、どんな休日を過ごしているのかななどと考えると、楽しくなってしまうので、私はこの説がお気に入りです。話は、商家の休みの日に戻りますが、江戸時代の商家の慣習としては、奉公人の休暇の日というのはとても少なくて、春秋それぞれ1日というのが普通だったそうで、その日がこの藪入り。江戸の街では、この日はたいそうな賑わいで、盛り場ではこの日は大紋日と呼ばれた稼ぎ時だったとか。折角の春秋1日の休日、里帰りする人もいれば、盛り場で羽目を外す人もいたということでしょう。今も昔も休日の過ごし方は人それぞれだと云うことですね。それにしても春秋にそれぞれ1日の休日のみだったとは、昔の奉公人は大変でしたね(あ、地獄の獄卒たちもでした)。「毎日、仕事仕事で大変だ」なんて、月に何日も休みのある私達がぼやいてしまっては、罰が当たりますね。ちなみに、日刊☆こよみのページは、盆正月も藪入りの日も休刊は無し。藪入り日、作るべきだったかな・・・。(「2022/08/16 号 (No.5799) 」の抜粋文)
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五山の送り火・2022 [かわうそ@暦]

■五山の送り火・2022
 月遅れのお盆も今日で終わり。お盆の時期に子孫の元を訪れていたご先祖様の霊はも、お帰りにならなければならない日です。名残は尽きませんが今日の夕方には、ご先祖様方は送り火の煙にのって帰って行くことになります。それぞれの家庭でそれぞれのご先祖様を送る送り火を焚くように、京都では京都を囲む五つので、山を覆うほどの大きな送り火が焚かれます。それが「五山の送り火」あるいは「大文字の送り火」と呼ばれるものです。

◇五山と五山の送り火の起源
 五山の送り火は、

  大文字山(如意ヶ嶽)の「大(大文字)」
  松ヶ崎西山・東山の「妙法(松ヶ崎妙法)」
  西賀茂船山の「舟形(舟形万燈籠)」
  大北山の「大(左大文字)」
  鳥居本曼荼羅山の「鳥居形(鳥居形松明)」

 の五つ(「妙法」は二文字ですので文字・図形の数では六つですが・・・)です。五山の送り火は、盆に訪れていた「精霊(しょうらい)さん」を送り出すために焚くのだと云われますから、盆の送り火の盛大なバージョンだと云えます。十六世紀の後半には、既に京都の夏の終わりを告げる行事として定着していた五山の送り火ですが、不思議なことにこれほどよく知られた行事なのに、その起源はというと、定かにはわかっていません。弘法大師の護摩行が伝わったとする説、足利義政が息子の義尚の冥福を祈るために行ったとする説などがありますが、はっきりした資料がありません。また、それぞれの文字が描かれる(焚かれる)ようになった時期もまちまちであるようで、「妙法」と一組となっている文字ですら、同時に始まったものではないと考えられています。

◇点火の時間と順番
 五山の送り火の点火は今夜の午後8時からですが、一斉に点火されるわけでは無く、少しずつ時間をずらせて火がつけられます。以前は、それぞれの山でまちまちに火が焚かれていたそうですが、昭和38年(1963年)からは

  大文字(8:00)→ 妙法(8:10)→ 舟形・左大文字(8:15)→ 鳥居形(8:20)

 と点火するようになり、さらに平成26年(2014年)からは

  大文字(8:00)→ 妙法(8:05)→ 舟形(8:10)→左大文字(8:15)→ 鳥居形(8:20)

 の順で点火されるようになりました(観光業界からの要請だったとか)。今年、2022年は3年ぶりに全面点火となるとのこと。天気に恵まれて、見事な眺めになることを祈ります。

 ※参考サイト
  五山送り火連合会HP https://gozan-okuribi.com/2022/ja/top.html

◇盆明けのラッシュ
 お盆で故郷に帰っていた方々のUターンのラッシュは今日がピークとのこと。五山の送り火や、それぞれの家庭で焚かれる送り火の煙にのって浄土へ帰る先祖様達も今日がそのラッシュのピーク。盆明けはこの世もあの世も、混雑必至ですね。(「2022/08/16 号 (No.5799)」の抜粋文)

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アスペラ ! [ヘッダー画像]

220809no28.JPG
別名:ヒマラヤタマアジサイ
2022.08.16撮影
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