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2020-06-07 [twitter投稿]



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キョウチクトウ(夾竹桃)! [ヘッダー画像]

200605no67.JPG
撮影日:2020.06.05
福智山ろく花公園
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裏の顔を見せないお月様の話 [かわうそ@暦]

□裏の顔を見せないお月様の話
 「あんな立派な方が、そんな裏の顔をもっていたなんて」人間社会にも、なかなかうかがい知れない裏の事情というものがありますよね。そりゃぁ、半世紀以上も生きてきたのですから、私にだって・・・私の告白は別の日にするとして、今日は暦の話には度々登場してくれるお月様の話です。

◇見た目は変わるが
 お月様と云えば、あるときは三日月のような細面のことがあるかと思えば、ツンと横を向いた半月の時もあり、あるときにはにこやかなまん丸の満月となることもあって、見た目がくるくると変わる天体です。いつ見ても、ただ丸いだけのお日様と違って見ていて飽きない天体です(お日様ごめんなさい)。こんな風に「見た目が変わる」天体で有りながら、実はいつでもお月様の見た目、いえ、「見た面」は変わりません。そうなんです、お月様は私達にはけっしてその「裏の顔」を見せません。それも、何十億年もですから、この裏のお顔を隠す注意深さは、一級品です。隠し事もこれくらい徹底していると、すごいものです。

◇月の自転と公転
 月が地球にその一面しか見せないというと「月は自転していないのか」と思われがちなようですが、そんなことはなく、月も自転をしています。その周期は、27.3217 日です。この周期は、星座を形作る星々、恒星を基準として測った周期です。恒星を基準として測るのは、恒星はその位置を変えない(事実上は)天体なので、移動する天体の動きや自転などを測る場合に、動かない基点として利用できるものだからです。ちなみにこの「対恒星基準」で測った地球の自転は0.9973日となり、1.0 日ではありません(「日」という単位が、元々太陽を基準として測った地球の自転周期だからです)さて、話を月に戻します。地球の自転周期に比べると月の自転周期は大分長いですが、それでも自転はしていますから、「月の裏の顔」も見えそうな気がしますが、現実にはそうはなりません。なぜか? これには、関係するもう一つの数字を見る必要があります。それは、月の公転周期。自転と同様に恒星を基準として測った月の公転周期(これを「恒星月」といいます)は、27.3217 日。月は地球の周り(正しくは地球と月の共通重心と呼ばれる点の周り)を、この日数をかけて一巡りしています。あれ、この恒星月の日数、何処かで見たことのあるような数字・・・。そうです、先に書いた月の自転と同じ数字です。月の自転と公転の周期は完全に一致しているのです。月が地球に対して一面しか見せないのはこの自転と公転の周期が一致しているためです。両者が一致すると、一面しか見えないようになると云うことは、ハンマー投げのハンマー(といっても丸い鉄球)とこれを投げる選手を考えてもらえば分かりやすいかも。選手は、ハンマーを投げる前に、ハンマーをクルクルと高速で回転させます。このとき選手から見ると、ハンマーは常に同じ面、金属のワイヤーが結ばれている面だけを見せていて、ハンマーの裏側は選手から見ることが出来ません。でも、この競技を見ている観客の視点からはハンマーは選手の回転と同じ周期で回転しているのが分かります。この例ではハンマーが月で、ハンマー投げの選手が地球ということになります。ちなみに観客は恒星です。もし月が自転していなかったとしたら、地球からはその公転周期毎に月の全ての面が見えるはずなのですが、公転周期と同じ周期(向きもほぼ同じ)の自転運動によって、打ち消されて、地球からはその一面しか見えないようになってしまっています。

◇自転と公転の同期
 月のように自転と公転が同期した天体は他にも見つかっています。というか太陽系の衛星の多くが月と同じく自転と公転の周期が同期しています。こうした自転と公転の周期の同期は、二天体の距離が比較的近く、強い潮汐力を及ぼし合っている場合に起こります。天体表面での潮汐力は二つの天体を結んだ線と、その天体の表面が交差する二点で大きくなります。地球上での考えた地球と月の関係で云えば、月が真上に見える地点と、ちょうどその地点の地球の裏側の点で強くなります。このために、海の潮が満ちる場所は地球の裏と表の2カ所となります。こうした潮汐力は何も海水だけに働くわけではなくて、地球の地殻などにも働き、変形させ、誇張して云えば地球はこのとき、球形ではなくて、ラクビーボールのような形になっていて、ラクビーボールの長い方の軸が月を向いていることになります。この辺の事情は、相手側の月についても同じ。さて、潮汐力によって起こる海や地殻の変形ですが、海水にしても岩盤にしても、それぞれ粘性というものがありますから、力を受けて、その力に沿った形に変形されるまでにはある程度の時間が必要です。このとき、この天体が自転しているとすると、自転の影響で変形した形の軸は二つの天体を結んだ線上からずれてしまいます。ラクビーボールの例では、長軸が正しく月を向いていない状態です。こうした事が起こると自転によってずれたこの変形体の長軸を、本来あるべき、二天体を結んだ線上に引き戻そうという力がかかります(天体の裏と表の出っ張り・・「潮汐バルジ」と云います・・・に働く力が、わずかながら相手方の天体に向いた方が、反対側より強いということも関係します)。つまり、天体の自転と公転の周期が違う場合、両者を一致しようという力がかかることになります。こうした力が長い間働いた結果、月の自転は完全にその公転周期に一致するようになったのです。太陽系の他の多くの衛星も事情は同じです。ちなみに、この自転と公転の周期を一致させようという力は、潮汐力を及ぼし合う二天体の双方に働きます。つまり月と地球の場合、月だけでなく地球もこの影響を受けていると云うこと。このため、地球の自転周期は、長い時間をかけてゆっくりゆっくりとですが長くなっています。気が遠くなるほど遠い未来では、月と地球はお互いに同じ面を向け合って公転する天体となります(それまで太陽系があればの話ですが)。惑星と衛星の質量の比率の差が小さい場合は、地球や月より早く、こうした状態になると考えられます。太陽系では、冥王星(残念ながら現在は惑星から「準惑星」という立場に変わってしまいました)とその衛星のカロンがこうした状態になっています。遠い未来、同じ面を向け合ったままとなった地球と月。その時、地球から見上げた月は・・・想像すると不思議な気分にひたれますね。(「2020/06/07 号 (No.4999) 」の抜粋文)

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