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2022-11-11 [twitter投稿]



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【四六時中】(しろくじちゅう) [かわうそ@暦]

【四六時中】(しろくじちゅう)
 1.二十四時間中。一日中。二六(にろく)時中。
 2.始終。つねに。日夜。  《広辞苑・第七版》

 「四六時中忙しい日々だった」なんて具合に使う言葉ですね。ここに登場する「四六」は、6の4倍という意味。6の4倍で24ですから、四六時中といえば「24時間中」ってことになりますね。なるほど、それで一昼夜、一日中ってことなのね。目出度し。と終わろうとしたのですが、ちょっと気になる言葉があります。四六時中の語釈に登場する「二六時中」というのがその気になる言葉。こちらの方も辞書を引くと

 【二六時中】(にろくじちゅう)
 (昔の時の制で、昼夜をそれぞれ6等分したのでいう)
  一昼夜。終日。 四六時中(しろくじちゅう)。《広辞苑・第七版》

 お、ありましたね。使い方は四六時中と同じですね。ということは、最初に書いた使用例をこの言葉に置き換えると「二六時中忙しい日々だった」ということになりますね。でも、こんな風に使うと、それを言うなら四六時中でしょう?」と直されてしまいそうです。私個人としては「二六時中」の方は実際の会話の中でなどで使ったことも、使われたこともなかったと思います。でも有るんですね、こんな言葉が。でも「四六」なら24で24時間となりますが「二六」ではその半分の12時間にしかなりません。これじゃ、一昼夜という意味になりません。おかしくない? でもどうやらこれはおかしくはないようです。答えも辞書の語釈の中にありました。

  【二六時中】(にろくじちゅう)
  (昔の時の制で、昼夜をそれぞれ6等分したのでいう)

 これです。昔の時の制で昼夜をそれぞれ6等分したというのは、明け六ツ、暮れ六ツで分割された時制のことでしょう。この方式では

  六ツ → 五ツ → 四ツ → 九ツ → 八ツ → 七ツ

 と数えるもので、夜明けの「明け六ツ」から始まる昼の六つの時と、日暮れの「暮れ六ツ」から始まる夜の六つの時を合わせて二六時中。昼も夜もですから、これで終日という意味になったわけです。こう考えてくると、元の言葉は「二六時中」で「四六時中」は1日24時間制が定着してから「二六時中」改め「四六時中」となったんでしょうか。天邪鬼な私なので、どっかでわざと「二六時中」なんて言葉を使ってみたいと思ってしまいましたが、皆さんは如何に?天邪鬼仲間、いないかな。

                          (「2022/11/11 号 (No.5886) 」の抜粋文)
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