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2019-06-15 [twitter投稿]



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ブドウ(葡萄)! [ヘッダー画像]

190611no4.JPG
福智山ろく花公園
撮影日:2019.06.04
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【詮・甲斐】(かい) [かわうそ@暦]

【詮・甲斐】(かい)
 行動の結果としてのききめ。効果。また、してみるだけの値打ち。竹取物語「思ふにたがふ事をば、詮なしとは言ひける」。「苦労した甲斐がある」→がい(接尾)《広辞苑・第六版》

 「かい」は「生き甲斐」とか「やり甲斐」といった言葉として耳にすることの多い言葉ですが、改まってその意味は何だろうと急に思いました。漠然とした感覚では分かるのですが、説明してと問われるとはっきり答える自信がない。ここは辞書を引くしかないかと引いた結果が、広辞苑のこの記述。さすがは辞書。なるほどよく分かりました。「やった甲斐がありました」といえば、行動の結果として効果あったこと。「やり甲斐がある」といえば、してみるだけの値打ちがあると云うことか。こんな当たり前のことがなぜ巧く説明出来なかったのかなと、それがかえって不思議になるほどです。巧く説明できなかった理由は多分、この言葉が「効果」と「値打ち」という二つの異なった意味を併せ持った言葉だと分かっていなかったからだったと思います。「効果」は事実として現れますから、客観的にそれを測ることが出来るでしょうけれど、「値打ち」を測る尺度は自分の内側にあるものですから、同じもの、同じ事柄に対しても人それぞれに違った値打ちが存在しそうです。

◇「甲斐」の有る無し
 「甲斐」の二つの意味を知って、友人のK君の体験談を思い出しました。K君はその昔、一年間一緒に研修を受けた仲間です。彼はTVドラマ化され、さらに映画化までされて有名になった「海猿」と呼ばれる動物種(?)の一人。中でも人命救助の最精鋭部隊である特殊救難隊(特救隊)に在籍したことのある、丈夫で長持ちしそうな体と、磊落な性格を持った好人物です。K君が特救隊に入って間もない頃に、火災船に救助に向かった時のこと。いつ沈むか、いつ爆発するか分からない火災船に乗り込んで、生存者を探して船室を見て回っているなかで一人の人が亡くなっている部屋があったそうです。その部屋は特に焼け方が酷く、骨まで灰になってしまっているほどだったそうで、生存者はいないことを確認し、その場を離れようとしたとき、「何してる! その灰をつめろ!」と隊長に怒鳴られたそうです。何を云われているのか分からないK君に「なんでもいい、とにかくつめろ」とさらに語気を強めて隊長からの指示が飛び、危険な現場でK君は訳も分からず骨ともただの灰とも分からないものを装備品の袋に詰め込んでその部屋を飛び出したそうです。K君の必死の捜索も空しく、火災船では結局、生存者を救助することはできなかったそうです。助けられなかった船の乗組員の遺族に渡せたものは、元が何だったかも分からない一握りの灰だけという結果。人命救助を目的とするK君たちにとっては、出動した甲斐のない結果です。ただ、その灰の入った袋を握りしめた奥さん(お母さんかも?)が、K君たちに向かって、深々と頭を下げたとき、「どうしていいか分からなくて、自分も頭を下げるしかなかったな」K君の話はこれだけでしたが、それ以後同じ場面に出会えばK君はきっと、危険な現場でも、灰をつめて持ち帰えるようになったと思います。もしかしたら部下や後輩に、「その灰をつめろ!」と怒鳴っていたかもしれません。その甲斐があってもなくても、それをするだけの甲斐があるとK君は思ったようです。甲斐の有る無し。面白いものですね。(「2019/06/15 号 (No.4641) 」の抜粋文)
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