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2020-05-24 [twitter投稿]



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ヤマボウシ(山法師)! [ヘッダー画像]

200519no27.JPG
撮影日:2020.05.19
福智山ろく花公園
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月の名前あれこれ [かわうそ@暦]

■月の名前あれこれ
 こよみのページの中で、長い間人気を保っている頁に「月齢カレンダー」があります。その名の通りで月の満ち欠けを日付と曜日とともに月めくりのカレンダーふうに表示したものです。月の形を知るだけならそれで問題無いところですが、それではちょっと表示が寂しい。人間についてだって、人の顔を覚えていても名前を知らないと連絡帳を作ることも出来ない(今の時代だとそうでもないかな?)。名前を覚えると親しみも湧きますし・・・ということで、月齢カレンダーには月の呼び名も表示しています。本日は、そんな月の名前について取り上げてみます。

◇月の名前のタイプ
 月の名前には、その成り立ちからいくつかのタイプがあります。どんなタイプがあるかと、改めて考えてみると次の4つくらいに落ち着くと思います(私の勝手な分類ですけれど)。

1.天文学的名称
 これが1番一般的。

 新月・半月(上弦)・満月・半月(下弦)

 これは、月と太陽の黄経差(黄道座標という座標の経度の差)で決まっていてそれぞれ、0度,90度,180度,270度がその角度です。これは天文学的に定義が定まっているものなのでもしっかりしているので迷いがありません。ちなみに、日本で使われる公式の暦の情報である暦要項(毎年2月の最初の官報で翌年の分が公示される)に、「朔弦望」として月日と時分までの時刻データが示されています。「朔弦望」は新月を朔、満月を望ともいい、上弦と下弦の半月はどちらも「弦」がつきますので、それらをまとめて呼んだものです。一般に「今日は満月の日です」などという場合の基準はこれです。ちなみに、前述の暦要項の朔弦望に正確な時刻まで書かれていることでわかるとおり天文学的な新月や満月は、正しくは「新月の瞬間、満月の瞬間」というべきものです。一般的に使う「満月の日」などというのは、この満月の瞬間を含む1日のことです。なお、暦要項は国立天文台の暦計算室のWeb サイトで、PDF を見ることが出来ます -> https://eco.mtk.nao.ac.jp/koyomi/yoko/archives.html

2.旧暦の日付による呼び名
 三日月・十五夜の月・十六夜の月などの呼び名が、旧暦の日付によって決まる呼び名です。かなり細かくまで書くと

 朔・二日月(既朔)・三日月・上弦の月・九夜月・十日月・十三夜月・小望月(幾望)・十五夜月
・十六夜月(既望)・立待月・居待月・寝待月・更待月・下弦の月(二十三夜月)・二十六夜月・晦日月

 あたりが旧暦の日付に連動した月の名前です。ご存じの通り、太陰太陽暦の一種である旧暦では、暦月は新月の日から始まりますから、月の満ち欠けの様子はおよそ旧暦の日付に連動しています。ここで面倒なのが、「およそ日付に連動」というところです。一般に、十五夜の月といえば満月と考えられますが、1で説明した天文学的満月の日が旧暦の15日といつも一致するわけではありません。同様に旧暦の日数で考えると上弦の月は7日、下弦の月は23日の月となりますが、もちろんこれも天文学的な上弦の月、下弦の月と一致しない場合があります。唯一一致するのは朔(新月)の日です。旧暦の暦月は新月の日に始まることになっているので、これは当然です。

3.見える時間帯による呼び名
 夕月・宵待月・宵月・有明月・暁月がこれに当たるでしょう。夕方に見えるから「夕月」,夜に見えるから「宵月」といった感じで、月が見える時間帯によって付けられた呼び名です。ただし、月が見える時間帯によって分けるといっても、月はほんのちょっとの間しか見えないわけではありません。だいたい12時間位は見えているので、どこからどこまでが夕月で宵待月でと分けるのは難しい。その人がいつ見たかにもよる感じです。よって、たとえば有明月といっても夜明け前の空が白みだした後の有明の空に昇る細い月という考え方も出来る一方で、空が白んで(あるいは日が出た後まで)見える満月の何日か後の月をそう呼ぶこともあり、かなりぶれの大きな呼び名の分類です。

4.月の形状による呼び名
 繊月・眉月・半月・上弦の月・弓張月・小望月・幾望・望月・既望・下弦の月・繊月・眉月などは、新月のすぐ後の細い月を示すものです。上弦(下弦)の月や弓張り月はその形が弦を張った弓の形のようにみえることから付いたもの。小望月・幾望・望月・既望は、いずれも望月(満月)という丸い月とその前後の月を表したものといった具合です。形なので見る人によって多少のぶれはあるものの、比較的わかりやすい呼び名と言えるでしょう。もっとも「眉月」の眉は、平安絵巻などに描かれる女性の細い眉のような月という意味からきていますが、そのうち、女性の眉がすごく太いのが流行という時代が来たら、意味合いが変わってしまうかもしれませんけれどね。月の呼び名は、ざっと見ただけでも上の4つくらいの名付けのタイプがあり同じ月でも複数の名前で呼ばれるのでややこしいこともありますが、こうした多くの名前からどの名を使って表現するかという選択肢も多くあるということで、表現の豊かさを増すものかもしれません。それにしても、これだけ沢山の月の呼び名を考えついたということは、それだけ多くの人が、長い時間月を見上げて暮らしてきたということですね。現在は、深夜になっても街の明かりが消えることはなく、その人工的な明かりで月の明かりが覆い隠されてしまい、月を見上げる人も減ってしまったかも。少し、意識的に月を見て、今日の月は何という月かななんて考えてみる時間を作ってみるのは如何でしょうか?以上、月の名前についてのあれこれでした。(「2020/05/24 号 (No.4985) 」の抜粋文)
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