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2021-04-10 [twitter投稿]



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【雁風呂】(がんぶろ) [かわうそ@暦]

【雁風呂】(がんぶろ)
 浜辺の木を薪として風呂をわかすこと。雁が秋にくわえてきた木を、春にはくわえて帰ると考え、残った木は日本で死んだ雁のものとする俗信から青森県外ヶ浜で雁を供養した風習と伝える。雁供養。春の季語。 《広辞苑・第六版》

 本日は七十二候の「鴻雁かえる」の最初の日ということで雁に係わる言葉として「雁風呂」を採り上げました。このコトノハでは以前に

  【葦を啣む雁】 (あしをふくむかり) http://koyomi8.com/doc/mlko/200701090.htm

 という話を書いたことがあります。今回の雁風呂はこの「葦を啣む雁」と一対を為す言葉です。「葦を啣む雁」は、中国の淮南子(えなんじ)という本に書かれた話から生まれた故事で、準備がととのったこと、手抜かりが無いことを表す言葉として使われます(といいながら、私自身は使った事はありません)。淮南子には渡り鳥の雁が、遠く海を渡る前に海上で翼を休めるための葦を用意し、これをくわえて渡りの旅に出たという伝説が紹介されています。秋に葦をくわえて大陸から日本に渡ってきた雁は、津軽の浜にたどり着くと、くわえてきた葦や小枝をこの浜に落として、身軽になって更に南下を続けます。そして春になり北帰行を始め、再び海を渡る段になると津軽の浜で秋に落としていった葦や小枝を拾って飛び立っていくといわれました。雁の北帰行が終わる頃、秋から春の間に命を失ってこの浜までたどり着くことの出来なかった雁の数だけ、浜には小枝が残されます。近隣の人々はこの小枝を拾って風呂をたて、旅の途中で命を失った雁を供養したと言われ、この供養の行事が雁風呂と呼ばれました。大変によくできた話ではあるのですが、実際にはこうした事実は無いとの事で淮南子の内容を知っていた都人が、その話と津軽の浜の冬の漂着物とを結びつけて生み出した物語のようです。ちょっと残念な気にもなりますが、出来すぎた物語とは、案外こんなものなのかも知れませんね。(「2021/04/10 号 (No.5306) 」の抜粋文)
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