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【小春日】(こはるび) [かわうそ@暦]

【小春日】(こはるび)
 小春の頃のうららかな日。また、その日ざし。冬の季語。 《広辞苑・第七版》

 旧暦、十月を「小春」、あるいは「小春月」ともいいます。旧暦の十月を「小春」と称したという例は、 6世紀の中国、その国の年中行事を記した荊楚歳時記という書物に登場します。その荊楚歳時記によれば、「天気和暖にして春に似たり、故に小春という」が小春の語源だそうです。旧暦では十月・十一月・十二月の期間が冬とされていましたから、その十月は冬の初めの月ということになります。この時期になると、朝起きると草の葉や木の枝が霜によって白く染まっていることがあります。北国では、初雪や初氷の知らせも届くようになります。これからしばらくは、寒い日々が続くことになります。そんな寒い日々が始まる初冬の時期に、ふと訪れる穏やかな晴天が小春日です。暖かな日が続く季節なら、さほど有り難みを感じないこんな日が、日増しに寒さのつのるこの季節にあっては有り難い一日となります。昨日はそんな有り難い一日でした。よく晴れて暖かく、この季節なのにコートの必要のない日でした。今朝もよく晴れているので、今日もそうした有り難い日になるのかな?「小春」という異称を持つ旧暦十月も残すところ今日と明日の二日のみ。残り少なくなった小春の月に、一日でも多く「小春日」があるといいなと思う、寒さの苦手なかわうそでした。

(「2023/12/11 号 (No.6281) 」の抜粋文)
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