全てのGIFを焼き尽くす日 [かわうそ@暦]
□全てのGIFを焼き尽くす日
今日の記念日には時折、ビックリするような記念日があります。「ビックリ」する理由はいろいろですが、今日11/5のBurn ALL GIFs day(全てのGIFを焼き尽くす日)という記念日の名前はなかなかインパクトがあります。ビックリする記念日の一つに数えてもよいのではないでしょうか。私にとっては、懐かしい記念日のような気もしますが、多くの方は聞いたこともない記念日でしょう。
◇GIF ?
ちょっと調べたいことがあれば、ブラウザを起動してインターネットをちょっと検索すると、知りたいことがきれいな画像付で直ぐに解る、便利な時代になったものです。さて、その際表示された画像ファイルの拡張子を調べると
○×△.GIF
となっていることがあります。最近では写真などのJPEGなどに押されて使用される割合は減りましたが、まだちょっとした図表や、バナーなどにこの拡張子のついた画像ファイルを見かけます。ちなみに、Web こよみのページの公式(?)バナーもこの画像形式のものです(実物はこれ → http://koyomi8.com/img/cm/koyomis.gif )。この画像形式は、GIF は、Graphics Interchange Format を略したもので、古き良き「パソコン通信」時代にアメリカ最大のパソコン通信ネットワークであったCompuServe(こんぴゅさーぶ)がパソコン通信での画像のやり取り用に開発した画像フォーマットの一つです。日本ではこれを「ギフ」とか「ジフ」とか読みました。確か最初は「ギフ」と呼んでいたように思います。最初にこのフォーマットを使い始めた頃
岐阜(=ギフ)?
とその呼び名から連想した記憶がありますので間違いないと思います。今と違って、文字だけの情報のやり取りが当たり前だったパソコン通信の世界で「画像ファイルが使える!」というのは大変な驚きでした。当時はまだGIF 画像を見るためのビュアーのような基本的なソフトもなかなか入手出来ず、GIF 画像を見てみたいがためにこの画像フォーマットを勉強して表示用のプログラムを自分で作ったりしたものです(ああ、懐かしい)。GIF は最大でも 256色しか使えない画像フォーマットですから、美しい写真などを表現することはとても出来ませんけれど、20年以上も昔は、それでも充分なものでした。20年後に、今のようになっているなんて「夢のまた夢」でしたね。
◇なぜ「GIF を焼き尽くす」の?
GIF フォーマットの著作権は前述したCompuServeが所有していましたがその利用ライセンスはフリーとなっていたため、このGIF フォーマットは画像フォーマットとしては広く使われるメジャーな規格となりました。ところが画像ファイルを小さくするために用いた LZW圧縮という圧縮技術に関して米国UNISYS社が特許権を取得しており、世界中で沢山の人がGIF フォーマットで画像交換するのが当たり前となった頃にいきなり、GIF 画像を編集するソフトウェア製作者は特許使用料を払いなさいと言い出したのでみんなビックリ。それまで自由に使えるものだとみんなが思っていて、まともな画像処理ソフトでGIF をサポートしていないものなど無いというほど普及したころにいきなり、「使うならお金を払いなさい」と言われたわけです。この、「行き渡るまでは黙っていて、みんなが引き返せない程普及した頃にいきなり特許を主張する」とはなんとも酷いやり方だと話題になったものでした。結局、多くのメジャーな画像編集ソフトはUNISYS社に特許使用料を支払ってGIF を使い続けましたが、一部にはこんな酷いコトされるならGIF なんて止めてしまえという動きもあって、それがBurn ALL GIFs day(全てのGIFを焼き尽くす日)ともなりました。みんなでGIF なんて使うの止めて代わりに特許問題など絡まないPNG やJPEGといった画像フォーマットを使おうと呼びかけた日です。
◇その後の話し
この騒動があって、PNG などGIF に変わるフォーマットが一躍脚光を浴び、それなりに普及しましたが、現在でもGIF は使われ続けています。広く行き渡った、そして長く使われてきた「枯れた技術」の信頼性は多少の問題では揺るがないという実例のようです。さらに、一時期コンピュータ通信やインターネット社会にも影響を与えたこのGIF 特許問題もこの特許自体がその有効期間を終了し米国では2003年に、日本では2004年に失効し、再び自由に使ってよいフォーマットに戻ったことで、もう「焼き尽くす必要がなくなった」ことも生き残った要因です。全てのGIFを焼き尽くす日という記念日は、今ではいろいろな教訓を残した「GIF 特許問題」というものがかつてあったということを思い起こさせる、それが生まれたときとは意味の変ってしまった記念日のような気がします。以上、「パソコン通信」時代の生き残りの、昔語りでした。(「2020/11/05 号 (No.5150)」の抜粋文)
今日の記念日には時折、ビックリするような記念日があります。「ビックリ」する理由はいろいろですが、今日11/5のBurn ALL GIFs day(全てのGIFを焼き尽くす日)という記念日の名前はなかなかインパクトがあります。ビックリする記念日の一つに数えてもよいのではないでしょうか。私にとっては、懐かしい記念日のような気もしますが、多くの方は聞いたこともない記念日でしょう。
◇GIF ?
ちょっと調べたいことがあれば、ブラウザを起動してインターネットをちょっと検索すると、知りたいことがきれいな画像付で直ぐに解る、便利な時代になったものです。さて、その際表示された画像ファイルの拡張子を調べると
○×△.GIF
となっていることがあります。最近では写真などのJPEGなどに押されて使用される割合は減りましたが、まだちょっとした図表や、バナーなどにこの拡張子のついた画像ファイルを見かけます。ちなみに、Web こよみのページの公式(?)バナーもこの画像形式のものです(実物はこれ → http://koyomi8.com/img/cm/koyomis.gif )。この画像形式は、GIF は、Graphics Interchange Format を略したもので、古き良き「パソコン通信」時代にアメリカ最大のパソコン通信ネットワークであったCompuServe(こんぴゅさーぶ)がパソコン通信での画像のやり取り用に開発した画像フォーマットの一つです。日本ではこれを「ギフ」とか「ジフ」とか読みました。確か最初は「ギフ」と呼んでいたように思います。最初にこのフォーマットを使い始めた頃
岐阜(=ギフ)?
とその呼び名から連想した記憶がありますので間違いないと思います。今と違って、文字だけの情報のやり取りが当たり前だったパソコン通信の世界で「画像ファイルが使える!」というのは大変な驚きでした。当時はまだGIF 画像を見るためのビュアーのような基本的なソフトもなかなか入手出来ず、GIF 画像を見てみたいがためにこの画像フォーマットを勉強して表示用のプログラムを自分で作ったりしたものです(ああ、懐かしい)。GIF は最大でも 256色しか使えない画像フォーマットですから、美しい写真などを表現することはとても出来ませんけれど、20年以上も昔は、それでも充分なものでした。20年後に、今のようになっているなんて「夢のまた夢」でしたね。
◇なぜ「GIF を焼き尽くす」の?
GIF フォーマットの著作権は前述したCompuServeが所有していましたがその利用ライセンスはフリーとなっていたため、このGIF フォーマットは画像フォーマットとしては広く使われるメジャーな規格となりました。ところが画像ファイルを小さくするために用いた LZW圧縮という圧縮技術に関して米国UNISYS社が特許権を取得しており、世界中で沢山の人がGIF フォーマットで画像交換するのが当たり前となった頃にいきなり、GIF 画像を編集するソフトウェア製作者は特許使用料を払いなさいと言い出したのでみんなビックリ。それまで自由に使えるものだとみんなが思っていて、まともな画像処理ソフトでGIF をサポートしていないものなど無いというほど普及したころにいきなり、「使うならお金を払いなさい」と言われたわけです。この、「行き渡るまでは黙っていて、みんなが引き返せない程普及した頃にいきなり特許を主張する」とはなんとも酷いやり方だと話題になったものでした。結局、多くのメジャーな画像編集ソフトはUNISYS社に特許使用料を支払ってGIF を使い続けましたが、一部にはこんな酷いコトされるならGIF なんて止めてしまえという動きもあって、それがBurn ALL GIFs day(全てのGIFを焼き尽くす日)ともなりました。みんなでGIF なんて使うの止めて代わりに特許問題など絡まないPNG やJPEGといった画像フォーマットを使おうと呼びかけた日です。
◇その後の話し
この騒動があって、PNG などGIF に変わるフォーマットが一躍脚光を浴び、それなりに普及しましたが、現在でもGIF は使われ続けています。広く行き渡った、そして長く使われてきた「枯れた技術」の信頼性は多少の問題では揺るがないという実例のようです。さらに、一時期コンピュータ通信やインターネット社会にも影響を与えたこのGIF 特許問題もこの特許自体がその有効期間を終了し米国では2003年に、日本では2004年に失効し、再び自由に使ってよいフォーマットに戻ったことで、もう「焼き尽くす必要がなくなった」ことも生き残った要因です。全てのGIFを焼き尽くす日という記念日は、今ではいろいろな教訓を残した「GIF 特許問題」というものがかつてあったということを思い起こさせる、それが生まれたときとは意味の変ってしまった記念日のような気がします。以上、「パソコン通信」時代の生き残りの、昔語りでした。(「2020/11/05 号 (No.5150)」の抜粋文)
2020-11-05 [twitter投稿]
hippocampus460ボケの花 - 絵画風 https://t.co/fFmABJ2x8Y @hippocampus460より11/04 17:38 hippocampus460『ヒメジョオン(姫女菀)!』hippo@home|https://t.co/1OgmronjaO11/05 17:14 hippocampus460日中、晴れのち曇り。朝方は寒かった!PM2.5のレベルは11(6→11)、AQI:良い /午前中、2箇所ばかり用事があり外出する。昼食久しぶりに外食です。野菜たっぷりのチャンポンを食べました。帰宅後は少しPC作業して昼寝する。11/05 17:32