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2018-03-18 [twitter投稿]



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ミモザ ! [ヘッダー画像]

180317no24.JPG
福智山ろく花公園
撮影日:2018.03.17
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「年」の文字の話 [かわうそ@暦]

□「年」の文字の話
 今日は、暦には無くてはならない「年」の話。といっても、一年の長さが云々という話ではなくて、「年」という文字についての話です。

◇年は「禾」+「千」
 今私たちが「一年」という一年は、一太陽年とか一太陽回帰年と呼ばれる一年のことです。単純に言えば、季節が一巡りする長さとも言えます。さて今回話題の「年」は周王朝の一年を表す文字です。わざわざ周王朝の「年」と断った裏には、周王朝の前の殷王朝では「祀」が一年を表す文字だったからです。(「祀」についてはまたいつか・・・)

 年の文字は「禾」+「千」(または、「禾」+「人」)と言う文字が上下に組み合わされた文字です。漢字としての意味は上の「禾」が担い、音符は下の「千」が担っています。「千」は古音字では「人」と同じであったそうで、このことから「禾」+「人」でも同じと考えられます。「禾(のぎ)」は、稲や麦などの実の先にトゲトゲしたノギのある穀物を指す言葉です。「禾」+「千」ではその字義はといえば、穀物の実が多数重なるという意味を持っていたと考えられます。つまり、穀物の実が実る周期を表す言葉として生まれたものだと考えられます。

◇「ネン」という読みは?
 「ネン」という音は、呉音です。この「年」は、粘々するという捏(ネツ、「ねばる」の意)・涅(ネツ、「ねばる」の意)と同系の言葉(学研漢和大辞典による)とされています。「ネン」という読みはこの粘つくという意味の同系文字と同じ読みということになりました。「ねばる」という意味の文字と同系の言葉と書いたとおり、「年」自体も粘つくと言う意味が元々はあったようで、穀物の実が熟して粘つくようになると言う意味を持っていたものです。それが穀物が熟す周期、つまり穀物の収穫に適した時期となる周期を表す、つまりは一太陽年の周期を表す文字となったのです。こうした「年」の意味を考えると、幸いだったのはこうした漢字が生まれた場所が日本の大部分と同じく穀物の「一期作地帯」だったと言うことです。もし、もっと南の「二期作地帯」で漢字が生まれたら、「年」が果たして一太陽年を表す言葉は、どうなっていたでしょうね。歴史に『もし』はないといいますけれど、そんな「もし」をあれこれ考えてみるのも、自分たちの歴史を見直すためのいい勉強になりますね。まあ、「二期作地帯」で漢字が生まれたら、その時には一太陽年を表す漢字として別の漢字が生まれていたのでしょうけれど。本日は、暦の上でなくてはならない「年」という漢字の意味、成り立ちなどをたどった暦のこぼれ話でした。(『2018/03/18 号 (No.4187) 』の抜粋文)

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