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2018-03-20 [twitter投稿]



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ワスレナグサ(勿忘草、忘れな草)! [ヘッダー画像]

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なのはな畑(JA直鞍)
撮影日:2018.03.10
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暦で位置を知る [かわうそ@暦]

■暦で位置を知る
 「暦とは何をするためのものですか」と尋ねられたら、皆さんは何と答えるでしょう?

  ・日付や曜日の並んだ表のようなもの
  ・過去の記録や、将来の予定を書き込むもの
  ・日時の経過を記録し測るためのもの

 様々な答えがあるでしょうが、そのほとんどは「時を測る」あるいは、「時を記録する」といった、時刻や時間と関係するものと思われたのではないでしょうか。おそらくそれが世間一般の常識というものでしょう。本日は一般的な暦についての常識からは、ちょっと外れた暦の使い方について書いてみます。

◇日の出の時刻と位置の話
 この日刊☆こよみのページというメールマガジンには日本の主な都市における毎日の太陽や月の出没時刻が掲載されています。例えば、本日(2018/03/20)の日出没の時刻について、いくつかの地点のものを抜き出してみると

  札幌 日出 5時38分 日没 17時46分
  東京 日出 5時45分 日没 17時53分
  那覇 日出 6時34分 日没 18時41分

 同じ日本でも札幌と那覇では日出時刻は56分も違っています。日本もなかなか広いものです。このように日出という現象も、見る場所が異なれば見える時間が異なることが判ります。「当たり前」のことですね。この「当たり前」のことを、ちょっと見る方向を変えた二通りの書き方をしてみます。

  1.東京の日の出は5時45分である。
  2.5時45分に日の出の見える場所に東京はある。

 さて、どうでしょうか?普通は1のような表現になるでしょうけれど、ちょっとへそ曲がりに2の表現をとることもできます。この2のような、ちょっとへそ曲がりな考えをすると、面白いことが判ります。実際の日の出の時刻を調べることによって、日の出を見た場所の手掛かりが得られるのです。あらかじめ、東京という場所(地球上の位置。経緯度)が解っていれば、計算によって日の出の時刻が計算できますが、日の出の時刻からその日の出を観測した場所の位置を割り出すことも不可能ではないのです。もっとも、今日の朝5時45分に日の出の見える場所は東京だけではなく、この同じ時刻に日の出が見える場所は無数にあり、その無数の点を繋ぎ合せると、地球の上に大きな円が描けます。5時45分に日の出を見た場所が「東京」とは断定できませんが、少なくとも地球上に描いた大きな円の円周上のどこかであることだけは判ります(そして、東京もこの円周上に或るはず)。確かに、観測点の位置の手掛かりは得られました。

◇一つで駄目でも二つ、三つあつまれば?
 位置の手掛かりがわかったとはいえ、地球は大きい。上記の5時45分に日出が起こるであろう地点を結んだ円周の長さは、ざっと4万km。これでは、手掛かりといってもな・・・。でも御安心あれ。一人で駄目でも三人集まれば文殊の知恵も出るというとおり、一つで駄目でも、日出のような現象をいくつか拾い集めたら、その地点の位置を絞り込むことが出来ます。例えば、太陽ではなくて、月や惑星、あるいは明るい恒星の出没も組み合わせてみることが考えられます。太陽以外の出没時刻でも、日出の情報で地球上に描いた大きな円と同様の円が、何本か描けます。こうして描かれる複数の円周は、観測した地点の上で交差します。もちろん、観測には様々な誤差が含まれるので、正確に位置を求めることはそれほど簡単ではないのですが原理的には暦の情報(と正確な時計)があれば、地球上の位置を求めることが出来るのです。このように、天体の位置(日出没なども天体の位置から求めている)を用いて、地球上の位置を求める方法を「天文測位」(略して「天測」とも)といいます。今ならこんな手間暇をかけなくたって、スマートフォン内蔵のGPS 機能で自分のいる場所の情報など簡単に手に入るのですが、そうした便利なものが無かった時代には、こんな手間暇をかけて位置を求めるための「暦」が、活躍した時代もあったのです。本日は、暦の情報を用いて地球上の位置を求める天文測位の考え方について簡単に説明しましたが、いずれまた、天文測位が活躍した時代(大航海時代~近代?)に天文測位のために考案された航海暦(Nautical Almanac)などについても取り上げてみたいと思います。(『2018/03/20 号 (No.4189)』の抜粋文)


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