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秒速1mの旅 [かわうそ@暦]

■秒速1mの旅
 明日は大寒、寒い季節もいよいよその底の底に達するわけです。辛い寒さはまだまだ続きますが、それでも底が判るとこの寒さの先も見えた気がしてほんの少しだけホッとした気持になるものです。そんなホッとした気持になって振り返ると、そういえばこの冬はまだ本格的な雪を目にしておりません。私の住んでいる場所は東京の中でも雪の少ない海に近い地域なので、不思議ではないのですけれど、東北出身の私からすると、雪のないのは冬の風景としては物足りない感じです。寒さは苦手と言いながら、雪の降る眺めは案外嫌いではない私ですので、そろそろ雪の降る様子を眺めて見たいなと思っています。大寒ともなれば、流石に雪の降る日がやって来るでしょうね。

◇六花の旅
 雪はその結晶の形から、六花(りっか、りくか、ろっか)とも呼ばれます。地上に花の少ない季節に、天からこの六角形の花が送られて来ます。雪の生まれ故郷は地上2km付近にある雲の中。ここで生まれた六花は一路、地上へと向かって降下を始めます。空から地上へ向かう雪の旅の速度は、毎秒1mほどだそうです。毎秒1mで2kmの道のりを旅するのですから、雪の地上への旅はおよそ30分。この30分の旅の間に、雪は吹く風に流され、時にはバラバラとなって風花となり、また時には同じ旅を続ける仲間と一つになって、大きなぼた雪となって降ってきます。雲を離れて地上までの30分の旅の間、雪はどんな風景を眺めているのでしょうか。様々な風景を眺め、その記憶を地上に届けてくれるかな。冬もどうやら、その半ばを過ぎました。残りの半分の冬の間に、何度、雪の旅を目撃することになりますか。あんまり沢山降られると困ってしまいますが、それでも雪が降る日には、降る雪を見上げて、秒速1mの旅の有り様を想像して見ようと思います。(「2019/01/19 号 (No.4494)」の抜粋文)
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2019-01-19 [twitter投稿]



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ハイビスカス ! [ヘッダー画像]

190114no35.JPG
響灘緑地(北九州市若松区)
撮影日:2019.01.14
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